つぎはぎ

西光院の本堂は、およそ築300年。当然その間、屋根・床周り・周囲の壁の修繕は繰り返されている。観音堂や薬師堂、渡り廊下の状態を見ても、どこも粗末な材料(例えば天秤棒や鍬の柄など)を駆使し、素人仕事(つまり檀家さんの奉仕)で、つくろいを重ねているのがわかる。...

奨めたい本

『図解雑学 法然』(2005年・ナツメ社) 山本博子 著・伊藤唯真 監修 1,500円+税 一般向けに書かれた、本屋さんで手に入る浄土宗や法然上人に関する本は限られている。 また正しく書かれている本があまりに少ない。 思えば、自分も坊さんになる前(25年前ぐらい)に手にした...

新春

年越の除夜の鐘は、寒波の襲来で例年より寒さがきびしく、されど風がおさまって、独特の静けさの中に新年を迎えました。 鐘撞きはコロナ禍の影響らしく、少なめで23名の参加。 感染防止対策の疲れからくるムードなのか、いつもの浮かれた空気がなく、馴染みの参加者は粛々と鐘を撞き、世間話...

法味

子ども会の関わりで、人形劇や紙芝居、腹話術といった演劇を拝見する機会に何度か恵まれてきました。 演者が聴衆を引き付けていく手法や瞬間を味わい、その凄みを感じられることが楽しみでもあります。 一方、話半ばで演者が自身に帰ってしまうことも、しばしば見受けます。...

教学と現場

大村英昭先生(他宗→浄土真宗)の有名なフレーズに、「教学なき現場(布教)、現場(布教)なき教学」というのがあります。 堅苦しい教学(教義理論と研究)が現場の信仰土壌の豊かさを排除してしまうことの弊害と、邪説・迷信に振り回されて本来の信仰を失ってきた歴史的事象と愚かさに論及さ...

動機づけ

増築中の庫裡に書庫を切らせてもらえたので、本棚を整理しながら懐かしい手製の冊子を手にとりました。高校時代に歴史研究部で作った三国志の冊子です。 三国志は、2世紀末~3世紀末ごろの中国。後漢王朝末期の動乱で群雄が割拠し、魏・蜀・呉の三国に分裂して覇権を争い、魏から移行した西晋...

月参りで御法語を

うちのお寺の地域(檀信徒さん)には、そのお家の先亡のご命日に合わせてご自宅へお参りする習慣があります。 お参りをして世間話をして帰るだけでもたいへん意味深いのです。お勤めの清々しさ、これはしない人には分かりません。 門口から仏間へ。世辞を述べている間にも、その家人のご様子や...

新型ウィルスの中で

4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大されてから、檀家宅に訪問する月参りは基本的に休んでいます。 所属する研修会や教化活動の会合は、一切飛んでしまっており、外出の機会もウンと少なくなりました。 ワクチンが出てくるまでは防ぎようのない状況下、やむを得ないことながら、悶々とした日...

古典臨書

大学の学部卒業後、大学院に入るまでのブランク1年間に、書を習いに行ったことがあります。 尊敬するその先生の教えは、決して手本を書かないというショッキングなものでした。 自分で古典を見、自分でその筆遣いを探求していく、それこそが本当の書を学ぶ道だと教えてくださいました。...

涅槃図絵解き

前の日曜日(12月1日)。 当山恒例のお説教を聞く会(今回は涅槃図の講説)には 30名ものご参加を頂いてたいへん盛況でした。 お檀家さん、外部の方ともに初参加があって たいへんありがたく、うれしかったです。 準備として、この3ヶ月というもの時間を探しては...

拝観

重文指定のお地蔵さまを訪ねてくださる方があります。 愛好家で、仏像に関するかなりの知識・見識をお持ちであることが多く、教わることばかりです。 当然ながら仏像への関心が第一で、目は拝むよりも美術品を観る目です。あくまでお参りの人と思って受け入れている住職としては、微妙なズレに...