nqc295482022年7月8日1 分第7章「立教開宗」【解説】 善導大師の御文を改めて拝読すること三度。 『彼の仏の願に順ずるが故に・・・』と呟かれたかどうかは分かりませんが、「そうか、それで良いのだなぁ」と腑に落とされた瞬間があったに違いありません。 一切経を五度も読まれ、これはと思うものはさらに三度目を通されて、何度も拝読...
nqc295482022年5月26日1 分第6章「釈迦堂参籠と南都遊学」【解説】 法然上人24歳の時、一度比叡山を降りられ、先ずもって嵯峨の釈迦堂を訪ねられます。 「生身(しょうしん)の釈迦」として尊崇を集めているそのお釈迦さまに対面し、教えを請う思いでいらしたことでしょう。 また同寺は、当時では珍しく民衆に至るまで境内に参詣を許された珍しいお...
nqc295482022年3月22日1 分第5章「黒谷修学」【解説】 法然上人は、戒律の専門家である叡空上人を師匠に求めて黒谷に隠遁されました。師匠の許で修行に専念し、一切経を読み込む中で盛んに議論もなされたようです。 ある時、「戒律の魂は何に宿るのか」という議論になり、師は「心」であると言い、弟子は「体」だとしました。...
nqc295482022年3月9日1 分第4章「登嶺、隠遁の志」【解説】 叔父がその才能を見込んだように、比叡山に登ってからも勢至丸は天才ぶりで周囲を驚嘆させます。 最初の師・源光さまのもとで、手ほどきを受ける前に古来の問題とされる点を指摘して見せたのです。物事の本質を素早く見抜く力でしょうか。...
nqc295482022年3月3日1 分第3章「母との別れ」【解説】 「父遺言のことありければ」とは言え、無論、定明の追撃から避難したといえるでしょう。勢至丸は15歳になり、元服か出家かの決断を迫られたのだと思います。 しかしそれら世俗の通り一遍の邪推をよそに、母上を説得される言葉の中に勢至丸の強い意志が感じ取れます。母一人を置いて...
nqc295482022年2月18日1 分第2章「父の死」【解説】 一口に、武士同士の争いで…と片付けるとあまりに不可解な事件。 「荘園」という、バックに莫大な権益を持つ存在があり、在地の管理を任されたエリート武士である明石定明(預所)と、地元の名士である父上・漆時国(押領使)とのプライドを懸けた軋轢があったと思われます。...
nqc295482022年2月10日2 分第1章「ご誕生」法然上人のご生涯を記した伝記のうち、もっともスタンダードなものが『法然上人行状絵図』(48巻)です。 上人没後100年頃(14世紀初期・鎌倉時代)に編纂されました。原本は、浄土宗の総本山知恩院にあります(国宝)。 原典は四十八巻もある大部です。それを抜粋して月参りで拝読を進...