一目して呆れました。
新聞の広告欄に「期限のない永代供養墓」とあるのです。日本を代表する大寺院の名が冠に謳われている霊園です。
どうやらご本山が経営に関与する外郭組織のようです。
その告知自体が矛盾していることに気付かない人はないと思います。
永代とは、お寺が続く限りということですから、元来期限があるはずがありません。
しかし、見方を換えれば、期限付の場合も「ある」ことを裏付けています。
そういう宣伝内容と実態を多く見聞します。
個々、何で永代を謳っているのかよく吟味しないといけませんが、やはり本来、僧侶による追善(お経・念仏の手向け)があるものしかそれを謳ってはいけないと思います。
購入・依頼する側がその有無を選ぶ基準に持つべきでしょう。
でなければ、それは単なる石の材料費、手間賃、管理人の人件費といった経済的な物差しでしかないのですから。安くても勝手たるべし、当たり前です。それは料金でしかありません。
安くても(そもそも安いとか高いという話ではない)、志のある僧侶が読経してくれるのなら永代の意味があります。
そこに関心がないことの元を正せば、依頼する人自身が「永代供養したから、これでおしまいにできる」という、仏事の放棄、自身の信仰破棄が根底にあることが問題なのです。
Comments